栄光のかけはし

私、失敗しませんからのお母さんと残念なお母さん

子どもの通う学校のお母さんで仲良くさせて頂いている方々は、お会いしてお話をするたびに、意識レベルが高く、知性に満ち溢れているなぁと感動します。まさに『東大王』級のお母様方です(実際に東大、京大に合格させたお母様揃いです)

今回、歩和茶庵を立ち上げるときも、「中学受験のときにどのようにサポートしてきたのか?」「どんなやり方で中学受験を乗り越えてきたのか」「塾の選び方」「子供との関わり方」などの話しをして、聞いていると、いつも「この人たちのお子様は必ず志望校へ合格するタイプだなぁ」と直感で思います。何故なら、お母様自身「私、失敗しませんから!」と言わなくても、類まれな情報収集能力と、決断の早さ、子供との人間関係から、そう感じるのです。つまり、『戦略をもっての闘い、展開』をもっているからです。

逆に、中学受験をさせたお母様で「この人残念だな」と思った方は、今まで二人ほどいました。まず一人目は子供の習い事でご一緒になったお母様。息子より確か、3歳上だったと思います。中学受験の勉強を本格的にされたのが小6くらいで「あれ?少し遅いなぁ」という印象でした。にもかかわらず、狙う学校が偏差値の随分高い学校。案の定、小6で本格的に勉強しても上位校に合格するのは厳しいものがありました。不合格の原因は、受験勉強の期間が遅かった以外にも、メンタル面や中学受験の動機の曖昧さだったり、お母様とお子様のベクトルが合っていなかったことだと思います。
その息子さんが中学へ入学した頃に、駅でバッタリ会い、受験のことを聞いていたときに「うちの子、あほやねん。だから〇〇中学」と言ったのです。

その言葉には、お母様の嘆きと怒りなどあらゆる感情が混じっているなぁと思いました。そのあと、いくら美辞麗句を並べても、私にはまったく届かずに、逆に「え!自分の子供が習い事も、やりたい野球もやめて(事実上親がやめさせた)、その子はその子なりにがんばったというのに、「あほ」ってどういうこと?」と、愕然としました。

と同時に、「自分の子供が志望校に合格しなかったことを「あほ」という言葉で片づけ、お母さん自身が受験結果を消化しきれてないのでは?」という思いとで、ものすごい嫌悪感に包まれました。

確かに、不合格は辛いものがあります。志望校に合格できなかった口惜しさ、虚しさ、悲しみなどの感情が、ふつふつと込み上げてきます。お母様自身も、今まで使った労力や時間、費用などのことを考えると、スパッと気持ちを切り替えることは難しいと思います。

ですが、ご承知のように、お母さんよりもお子様の方が大きなダメージを受けています

だからこそ、お母さんはお子様より一分でも早く気持ちを切り替え、前を向いて歩こうとしなければなりません。いえ、そうしてください。

そのお母様との会話が終わり、「ではまた~」と挨拶をしたあと、私だったら、周りの人に入試の結果をどう伝えるのかということを考えました。

一つ言えることは「子供への労い」です。合格でも不合格でも、子供はゲームや友達と遊びたいのを我慢して…、眠たい目をこすって…、友達に点数が負けて悔しい思いも封じ込めて…、奮起して闘ってきたのです。それに対する労いです。心の底から「お疲れ様、よくここまでがんばったね」という気持ちがあれば、お母様は前を向くことができますよね。

そして二人目の方は、「今通っている学校には本当は行かせたくなかった、行かせたかった学校は別にあるの」と言って、別の学校の話しを始めました。それもくどくて、長くて…。いつまでも「あの学校に行かせたかった」と言い続けました。
「なんてこというんだぁ~。お母さんがそんなことを言ってしまったら子供が傷つくし、今通っている学校に行く気もおこらないし、勉強だって…」と思い、このときも嫌な気持ちに苛まれました。

二つのケースの共通点は、志望校が不合格になり、別のところの学校へ行ってもいつまで志望校に執着し、不合格になったのは根っこの部分で子供のせいと思っているお母さんです。

こういう人は、失敗する人…。子供が志望校へ不合格、そしてお母さん自身も、不合格という結果。ある意味、不合格になった時、どう対応するか、お母さんの真価が問われます。

結果があっての失敗する人ではなく、失敗する人は結果を『引き寄せている』だけのことです。できれば、みなさんも『失敗する人』にはなってもらいたくありません。

どうすれば、「私失敗しませんから~!」と言える側になるのか、これからもブログやライン@を通じて、あるいは面談のときにお伝えしていきたいと考えております。

 

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