今日は、クラス落ちの話しです。最後までおつきあいください。
中学受験に取り組んでいると、「宿題をやらない」 「やる気を出してくれない」 「ゲームやスマホばかりしている」 「中学受験をやめたいと言い出した」など、本当にさまざまな悩みが出てきます。
その中でも、親子ともに大きなショックを受けるのが、① クラス落ち ② 過去問の成績 ではないでしょうか。
比較的ダメージが少なく、まだ十分に立て直せるのは5年生くらいまで。もちろん、5年生でも落ち込むことはあります。
ですが、6年生になってからのクラス落ちは親子にとってかなり厳しい現実です。ときどき、「残酷だな」と感じることもあります。
以前、あるお母様からこんなお話を伺いました。
「小1から塾に通わせていて、ずっと灘中を目指していました。でも小5で灘クラスから落ちてしまい、塾から東大寺学園への変更を勧められました。
親子で1年かけて気持ちを整理しました。他のお子さんの中には、小6の後半になってから灘を諦めるよう言われたケースもあったので、まだうちはましだったのかもしれません」と。
しかし、結果は不合格(東大寺)。
すると、お母様の中には、「やっぱり灘を受けていればよかったのではないか」 「塾に言われるまま志望校を変えたのが間違いだったのではないか」という思いが残ってしまいました。
私は、そのお話を聞いて、お子様が気の毒でなりませんでした。
なぜなら、本当の問題は、『クラス落ちではない』からです。
クラス落ちそのものは、受験の途中で起こる一つの出来事にすぎません。
問題は、その後をどう考え、どう戦略を立てるかです。
私は教育相談の中で、よく保護者の方にお聞きします。「本当にその学校に行きたいのでしょうか」と。
今回のケースで言えば・・・
本当に「灘」に行きたかったのでしょうか。
お子様自身が灘に行きたかったのでしょうか。
それとも、灘を目指している自分が好きだったのでしょうか。
灘に合格する我が子を見たかったのでしょうか。
クラス落ちという現実を突きつけられたときこそ、その問いに向き合う必要があります。
もし本当に灘に行きたいのであれば、どうすれば合格の可能性を高められるのか。
どのタイミングまで挑戦するのか。
併願校はどう組むのか。
もし不合格だったら、その先をどう考えるのか。
そうした戦略を親子で整理しながら進める必要があります。
ところが、実際には保護者の感情が整理されないまま受験が進んでしまうことがあります。
不合格になった後も、「運がなかった」 「ご縁がなかった」と言い続けたり、いつまでも第一志望への思いを引きずったり。
けれど、その姿を一番近くで見ているのはお子様。
お子様自身が前を向こうとしているのに、周囲の大人が前を向けていない。
それは、とてもつらいことだと思います。
私は、クラス落ちそのものが悲劇だとは思いません。本当に悲しいのは、親の不安や未整理な感情によって、お子様が傷ついてしまうことです。
そしてもう一つ。
もっと早い段階で親子の気持ちや受験戦略を整理できていたら、違う選択肢もあったかもしれないと感じることがあります。
クラス落ちはゴールではありません。
受験の途中で起きる一つの出来事。
大切なのは、その出来事をどう受け止め、どう立て直すか…
そして、お子様自身が「なぜその学校に行きたいのか」を見失わないことだと思うのです。
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